サーバー・ネットワーク機器公開

サーバー撤去・データセンター退去の進め方:データ消去と搬出で見落としやすいポイント

システムの移行やクラウド化、拠点の統廃合で、サーバーを撤去したり、データセンターを退去したりすることがあります。サーバーやストレージには大量のデータが入っているうえ、データセンターでの作業には入館の申請や搬出の段取りも必要です。

この記事では、撤去までの流れと、特にデータ消去で見落としやすい場所、データセンターでの作業で事前に決めておくことを整理します。

撤去までの流れ

  1. 契約を確認する:データセンター、保守、回線、リースの契約で、解約の申し出期限と、退去時に求められる作業(原状回復)を確認します。
  2. 機器リストを作る:撤去する機器の機種、シリアル番号、資産管理番号、設置場所(ラックと段)を一覧にします。
  3. データを移し、停止日を決める:必要なデータの移行とバックアップを終えてから、機器を止める日を決めます。
  4. データ消去の方法と場所を決める:誰が、どこで、どの方法で消去するかを決めます。
  5. 作業を申請する:データセンターへの入館・作業の申請と、搬出経路の予約をします。
  6. 取り外し・搬出をする:機器リストと照合しながら取り外し、搬出します。
  7. 記録を受け取り、社内の手続きをする:消去の記録を受け取り、資産の除却などの手続きをします。

データセンターの契約には、解約の申し出期限が決まっていることがあります。退去の期限から逆算して、契約の確認と機器リスト作りは早めに始めると安心です。

始める前に確認すること

契約と期限

  • データセンターの解約の申し出期限と、退去時に求められる作業(ケーブルや棚板の撤去など、原状回復の範囲)
  • サーバーやネットワーク機器の保守契約の終了日
  • 回線の解約日(機器の撤去日とそろえるか)
  • リースの機器かどうか(リースの機器は、契約に沿ってリース会社へ返却します)

リースの機器を返却するときの考え方は、リース満了のPC、返却前に何をする?で解説しています。サーバーでも確認する点は同じです。

機器リストはシリアル番号で作る

機器リストには、機器のシリアル番号を必ず入れます。取り外しのとき、搬出のとき、消去のあとと、同じリストで照合できるようにするためです。サーバーに入っているディスクも、できれば1本ずつシリアル番号を控えておくと、消去の記録と突き合わせられます。

サーバーのデータ消去で見落としやすい場所

サーバーやストレージのデータは、データ用のディスクだけに入っているわけではありません。次のような場所も、消去の対象に含めます。

データ消去で見落としやすい場所
場所残っている情報気をつけること
RAIDを組んだディスク業務データRAIDの構成を削除したり作り直したりしても、各ディスクのデータが消えるとは限らない。ディスクを1本ずつ消去する
予備のディスク業務データの一部ホットスペアや、交換して保管している予備のディスクも対象に入れる
起動用の記憶媒体OS、設定、ログSDカード、USBメモリ、M.2 SSD など、データ用のディスクとは別の場所にOSを入れていることがある
管理用コントローラーIPアドレス、管理者アカウント、ログiDRAC・iLO などの設定は、ディスクを消しても残る。メーカーの手順で初期化する
ストレージ(NAS・SAN)業務データ、接続先や管理者の設定ディスクの本数が多い。本体(コントローラー)の設定も初期化する

サーバーのメーカーによっては、管理用コントローラーの設定やログ、ディスクの消去をまとめて行う機能を用意しています。使える機能と手順は機種や世代で違うため、メーカーの手順書で確認しましょう。

暗号化を使っていた場合は、先に扱いを決める

ディスクやRAIDコントローラーの暗号化を使っていた場合、鍵の扱いを決めないまま引き渡すと、引き渡し先でディスクを読み書きできず、消去や再利用の手順が変わることがあります。暗号化の解除や鍵の扱いは、事前に依頼先と相談しておきましょう。

故障したディスクは物理破壊に切り替える

故障して読み書きできないディスクは、ソフトウェアで消去できません。そうしたディスクは物理破壊で処理します。2つの方法の違いはソフトウェア消去と物理破壊の違いで解説しています。

消去前のディスクを社外へ出せない場合

社内規程で、消去前の記憶媒体を社外へ持ち出せないこともあります。その場合は、依頼先が現地で消去できるか、ディスクだけを社内に残して処理できるかを、見積りの段階で確認しておきましょう。

データセンターでの作業で決めておくこと

データセンターには、それぞれ入館や作業の決まりがあります。作業日の前に、次のことを決めておきます。

  • 入館の申請:作業する人の名前と、申請の締め切りを確認します。依頼先の作業員の分も必要です。
  • 作業できる時間帯:作業できる曜日・時間帯と、事前の届け出が必要な作業を確認します。
  • 搬出経路:荷物用エレベーター、台車、搬出口の予約が必要かを確認します。
  • 当日の立ち会い:誰が立ち会い、機器リストと照合して搬出を確認するかを決めます。
  • 原状回復:機器を取り外したあと、ケーブルや棚板などをどこまで撤去するかを確認します。

記録と社内の手続き

撤去が終わったら、次の記録をそろえて保管します。あとから「どの機器を、いつ、どう処理したか」を説明できるようにするためです。

  • 搬出の記録:機器リストと照合した結果(シリアル番号ごと)
  • データ消去の記録:ディスク1本ごとの消去方法、結果、日時。証明書を受け取ったら、機器リストと内容を照合します(データ消去証明書とは?)
  • 資産の手続き:固定資産として管理していた機器は、除却などの手続きをします(法人PCを売却・廃棄したときの経理処理)

個人データが入っていたサーバーの消去を業者に任せる場合は、個人情報保護法の「委託先の監督」も関係します。詳しくはPCの廃棄・売却と個人情報保護法をご覧ください。

REER JAPAN のサーバー・ネットワーク機器の買取

当社のサーバー・ネットワーク機器の買取では、使わなくなったサーバー、ストレージ、ネットワーク機器を1台から査定・買取します。

  • ラックからの取り外し・搬出:関東圏では、ラックからの取り外しと搬出まで当社で行います。関東圏のデータセンターにも伺います。入館の手続きや作業できる時間帯は、事前にご相談ください。
  • ディスクは1本ずつ消去・記録:RAIDを組んでいる場合も、記憶媒体を1本ずつ消去し、シリアル番号とあわせて記録します。ソフトウェアで消去できない媒体は、ご了承のうえ物理破壊に切り替えます。
  • 消去はご承認のあと:機器リストをご承認いただいてから消去を始めます。消去証明書(PDF)の発行は有料です(お見積りでご案内します)。

関東圏以外からは、お見積りのうえ、当社がご案内した方法で宅配便にてお送りいただけます(対応エリア)。機種・台数・設置場所がわかる範囲で、無料お見積りからご相談ください。

文:株式会社REER JAPAN

参考

古いPCの回収・データ消去のご相談

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